大学を卒業し社会人となり、2~3年も経過すると外の世界も気になり始めます。昔とは違い、今やスマートフォンを開けば様々な情報が何もしなくても入ってきてしまう時代。「自由」、「独立」、「フリーランス」、「働き方改革」などといったキーワードも珍しくは無くなりました。
そんな時代だからこそ、自分の人生観、働き方など今のままで良いのか、と不安になることもあります。
キャリアの選択が自由になってしまった時代だからこそ、悩んでしまうのです。ここでは自分の向き合い方を整理していきます。
自由なキャリア選択ができる時代だからこそ悩む、自分との向き合い方
日本はこれまで、チャレンジする人を「特殊な人」と定めてしまう文化性の国だったかもしれません。昭和時代から多くのサラリーマンを学校の義務教育にて創出し、一定の「平均的な人」を生む文化性だったためです。会社員を辞めた時にキャリアアップを諦めたと周囲から思われ、独立や起業をして失敗したとき、それを評価する風土があまり感じられない、という点は過去はかなり顕著でしたが、近年は「働き方改革」を筆頭に国としてワークスタイルの考え方を変える動きが見られ始めています。
□収入
□労働時間
□人間関係
□やりがい
これは多くの社会人が数年も同じ会社に在籍すると感じ始める悩みの4大テーマです。「収入」は景気にも寄りますが、昔も今もこの4点は大きくは変わりません。
そして残念ながら、会社員である以上はこの4点すべてを幸せに満たすことはできないと言えます。いずれかの悩みはずっと付いて回ります。ちなみに、「過労」という言葉は世界でも日本特有の言葉の様です。
さて、この4点は同時にすべてを満たすことはできないものの、自分がどれに優先度を置いているかを見極めることで、会社員志向の人か独立志向の人かが見えてきます。まずはじっくりとお考え下さい。
何をお伝えしたいかと言うと、会社員を辞める選択はいつでも出来ますが、無謀なチャレンジにならないよう、「自己分析」をしっかりと行うべき、ということです。
転職するにも、独立するにも、なぜ今のキャリアを捨ててまで外の世界に出ようとしているか、その動機・理由を必ず言語化できるようにしましょう。
もし、独立という選択を考えている人は、以下の観点を今一度見直し、これからのチャレンジに向けて十分に準備してください。
① スキル・経験の再現性ができるか
どの環境でも、これまでと全く異なるクライアントでも、同じ結果・パフォーマンスを再現し続けなければなりません。
② 独立しても成長し続けられるか
会社員だと時には厳しい上司からのダメ出しもあり成長を促されるが、独立後はフィードバックを受ける環境が薄い状況の中で、モチベーションを維持しながら自己成長し続けなければなりません。
③ 自分の専門性を見極められるか
独立後は大半が何でも屋のような仕事の受け方になると思いますが、自分の専門分野を少しずつ確立させなければブランディングを築くことができません。
④ 横のマネジメント力はあるか
会社員の頃は、隣・周囲を見渡せば一緒に仕事している仲間が目の届く範囲にいます。ですが、独立後は権力もポジションも無い中で、信頼感・納得感を築きつつ、周囲を巻き込みながら仕事をしなければなりません。結局、仕事は一人で持続し続けることは限界があるためです。
⑤ 副業・複業で出来ないか
好きなことで食べていけるのは幸せですが、いきなり会社を辞めて挑戦するよりは、副業・複業から始められないかも検討すべきです。
⑥ 法律を知っておく
自分を守ってくれるフィルターが無い以上は、自分が身を置く業界の法律の情報は最低限入れておかなければなりません。また、自分が働けなくなったときの保証・保険の知識も必要です。